身体

片鼻呼吸法とは?ヨガ呼吸法でコリを緩和する方法


現代人はスマホやパソコンなどの影響で肩こりや眼の疲れをはじめとして、さまざまな体の不調を抱えています。

「身体がだるい」「疲れがとれない」など、ストレスが多い現代人には、このような症状で苦しみを感じながらも、生活するために毎日なんとかこなしている方も多いと思います。

私の知り合いのアラフィフ男性も仕事を頑張りすぎて、自律神経がおかしくなってしまい、体温の調節が狂ってしまいました。身体の全体的な不調に加えて、お風呂でお湯につかっても寒いというのです。一回で数千円払って鉢治療にも通っているようです。施術直後は一瞬は楽になる感覚はあるようですが、その感覚は持続しないと言います。私も針や整体にかなり通っていましたので、根本的な解決にはならないことがよくわかります。

体温調節が狂うぐらいに症状が進んでしまうと、そこから一気に劇的に回復させることは難しいと思います。ここから回復していくためには、少しずつ生活を自分が調子よく動けるように変化させていくのが王道です。そこで本当にお役に立つものの一つに「呼吸法」がおすすめできます。

日本に古くから伝わるものや、中国の気功式、新しいものではロングブレスダイエットとか、話題になったものがありますが、今回はヨガの呼吸法についてご紹介していきます。全くヨガに触れたことの無い人にも役立つよう、入門編の基礎の呼吸法をご紹介していきます。

 

ヨガの呼吸法の効果

ヨガの呼吸法を実践するメリットには、以下のようなものが挙げられます。

①自分の状態を把握できる
呼吸に意識を向ける効果としては、まず「今の自分の状態を把握できる」ことが挙げられます。呼吸が浅いことが分かると、自分が嫌がっているとか、緊張している、怒りがまとわりついているなどが、わかります。ビジネスでも家庭の場面でも、怒りや恐れ、倦怠感などにハマっている状態だと、良い成果が残りません。一旦そういったネガティブな状態をリセットしてニュートラルの状態に持って行くことが必要です。そのときに呼吸を整えるというのは、とても効果があります。

②ネガティブな感情を手放す
野球やボクシングなどスポーツの世界でも、ガチガチに緊張していては力を発揮できません。大体一流と言われる選手は、バッターボックスで柔らかく構えていたり、ボクシングでも強い選手は体から力が抜けた状態で相手に向かっていっています。そういう状態をつくるために呼吸は重要な役割を果たします。

また、人生の危機や本当に苦しい場面に遭遇したときにも役に立ちます。そういうときは大抵、恐怖や不安、絶望といったネガティブな感情に支配されていますから、そこから抜け出していくために呼吸を整える、呼吸を調整していくということはとても効き目があります。

③身体のコリや痛みを緩和できる
また肩こりなど、具体的な体の「痛み」を緩めるのにも役に立ちます。人間の身体は感情を影響を受けますので、ネガティブな感情がは体の痛みやコリ、こわばりなどを、本人も気づかないうちに変化させていきます。呼吸を深く整えることで、身体のこわばりや痛みを緩和することも可能です。

④自律神経を整える

自律神経を整える効果があると言われています。体温調節の不調や原因の分からない体の不調に効果があると言われています。

片鼻呼吸法のやり方(ナーディー・ショーダナ・プラーナーヤーマ)

呼吸法を初めて取り組むかたにおすすめなのが「片鼻呼吸法」という方法です。ヨガの世界では「ナーディー・ショーダナ・プラーナーヤーマ」と呼ばれています。

「ナーディー」とはサンスクリット語で、プラーナ(気)の通り道の意味で、「ショーダナ」が浄化法の意味です。「プラーナーヤーマ」は、とりあえずは「呼吸法」の意味で理解していただければ大丈夫です。ですから、片鼻呼吸法は、別名「気道浄化呼吸法」ともいいます。

片鼻呼吸法の具体的なやり方(初心者向け)

1・リラックスして座る。身体の力は抜いて背骨をまっすぐにして座る。椅子でもよいし、床でもよい、床はあぐらで大丈夫です。

2・片手を使って鼻を操作します。右手の中指と人差し指を折り曲げ、親指で右の鼻孔をふさぎます。鼻の穴の右をふさぐときは右手の親指を使い、左の穴をふさぐときに右手の薬指を使います。

3・薬指で半分左の鼻の穴をふさぎながら、ゆっくり息を吐き出します。右の鼻の穴は右手で押さえきったままの状態で、左から息を吸い込みます。

4・吸い終えたら左の鼻の穴を、右手薬指でふさぎます。両方の鼻の穴をふさいだ状態でゆっくり5数えます。

5・右の鼻の穴の親指を上げて、右の鼻の穴からゆっくり息を吐き出します。出しきったら、そのままの状態で右の鼻の穴から空気を吸い込みます。

6・両穴をふさぎ、ゆっくりと頭の中で5をカウントする。

7・また左から息を吐き出す。この1から6の流れを5セット繰り返す。

以上です。

コツは「吐くときはゆっくり、吸うときは勢いをつけて」です。この点を意識してやっていただくと効果がアップします。3回くらいやってみるだけで、やる前、やった後を比較すると違いがありますので、ぜひすぐ試してください。

慣れてくると、鼻孔のサイズを調節したり、息を吸い込む速度の調整をしたり、イメージの力を使って宇宙から光のエネルギーを取り込む、マントラ(こちらに詳しく書いてあります)など、いくつかテクニックを加えることもできます。くわしくはヨガスタジオなどで指導を受けるとよいと思いますが、とりあえずは、自分で取り組んでみて継続できればなにかしらの良い効果があらわれてくると思います。

とりあえずは「継続」することで効果が大きくなっていきます。習慣が変化するには90日が必要と言われています。ですからとりあえず、短い時間でも大丈夫ですので90日くらいは続けてみて下さい。

参考動画↓

まとめ

現代人はストレスが大きい中で生活してしまうため、無理を続けているうちに自分でもよくわからないうちに体調や精神が病んでしまいがちです。そんななか呼吸に意識を向けることで、生活を軌道修正することができると思います。インドでは何千年もまえから浄化のためのテクニックが追及されてきました。そんな人類の叡智ともいえる、呼吸法をうまく取り込むことで、いろいろな困難を越えていけると思います。