マントラ

ガーヤトリーマントラの効果を、より実感するための方法!

ガーヤトリーマントラは最強のマントラと言われていますが、今回はマントラの効果がより実感できる唱え方をご紹介していきます。

ガーヤトリーマントラを唱えるタイミングについて、日本でも有名なサティア・サイババ氏が以下のように語っています。

そこには「毎日食器を一日三回洗う必要があるのと同じように、私たちの心も一日三回洗い清める必要があります。それはトリカーラ サンディーヤ(夜明けと正午、日没という三つの時間帯にマントラを唱える礼拝)と呼ばれています」と語られています。

やはり、定期的に唱えることがよいようです。この場合の回数もそれぞれ108回唱えるとよいとされています。その他の方法についても紹介していきます。

ガーヤトリー瞑想について

ガーヤトリー瞑想は、ヴェーダで知られる瞑想法の中でも最高のものです。1日4回(早朝、日中、夕方、夜間)にこの瞑想を実践することによって、肉体・心・精神の完全性を獲得することでしょう。
ガーヤトリーは宇宙意識を獲得し、直感力を覚醒させるために唱えられます。ガーヤトリー・マントラの表面的な意味は、次のようになります。

存在の主よ、意識の主よ、恵みの主よ、三界の創造主よ、私たちは超越的光であるあなたを瞑想します。どうか私たちの知性を照らして下さい。

ガーヤトリー瞑想は、あらゆる妄想を破壊し、プラーナ(生命)を活気づけ、長寿、健康、すぐれた才能と光輝を授けます。このマントラは、宇宙意識への扉を開くための鍵となります。

このときに108回連続でガーヤトリーマントラを唱えます。通常、仕事を持った現代人には一日4回の決まった時間に唱えることは難しいと思います。その場合できる範囲で、早朝だけは実行するとか、早朝と夕方の2回は必ずやるとか決めてやるとよいと思います。期間も30日、40日、120日などと区切って実践することよいでしょう。

ガーヤトリー・サーダナについて

■瞑想を行うには、明け方は東の方角、昼間は北の方角、夜間は西の方角を向いて座るのがよい。
トゥラシー、ルドラークシャ、あるいはサンダルウッドの数珠を準備する。

(トゥラシー、ルドラークシャ、サンダルウッド ←これらは数珠の材質のこと)

■瞑想の場所は、清潔で静寂を保てる神聖な場所で実践する。

■瞑想の前には、手足を洗うか入浴する。

■全宇宙の聖母としてのガーヤトリーを瞑想する人は、ガーヤトリー女神の絵などを用意し、瞑想の前後に礼拝する。

■光の神としてのガーヤトリーを瞑想する人は、光のシンボルとして太陽神を瞑想する。

■無形の神を瞑想する人は、輝く光として眉間の中心に真理の光輝を瞑想する。

■強力な浄化儀式としては、ガーヤトリー・マントラの後に「スヴァーハー」を追加して唱え、その後、火の中にギー(溶けたバター)を注ぐとよい。

すなわち
「オーム ブール ブヴァッ スヴァハー
オーム タットゥ サヴィトゥル ヴァレーニャム
バルゴー デーヴァッシャ ディーマヒー
ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤートゥ スヴァーハー」
と唱えた後、火の中にギーを注ぐ。

【願望を叶えるためのガーヤトリー・マントラ】

■願望を叶えるために、母なる女神ガーヤトリーに祈願する人は、瞑想の前後に上記と同じことをするとよいでしょう。

神聖な炎にギーを注いでいる間に、願望の成就を祈願します。ガーヤトリー・マントラは、主に知性の開花のために唱えられます。しかし、信者の願望が成就した後に、はじめて無欲の状態に至ることに間違いはありません。

記憶力を増大させる唱え方

記憶力に悩む男性、女性、子供も、同様の方法で記憶力を増大させることができます。シャワーを浴び、朝日(東の方角)に向かって立ち、ガーヤトリー・マントラを10回唱えます。これを4週間実践することで、記憶力が増大し、子供は非常に知性的になるでしょう。

お金が無くて困っているときの唱え方

よい仕事を得たい人々や、お金が無くて困っている人々、またキャリアやビジネスで成功を望む人々は、ガーヤトリー女神のラクシュミーの側面を瞑想するとよいでしょう(ガーヤトリー女神とは、サラスヴァティー、ラクシュミー、カーリーが一体化したものと言われています)

【参照】〇サラスヴァティー:ヒンドゥーの女神で、学問や芸術を司る。日本では弁財天として親しまれている。ヒンドゥーの最高神ブラフマーの妻
〇ラクシュミー:ヒンドゥーの女神で、美や富、豊穣を司る。ヒンドゥーの最高神ヴィシュヌの妻。仏教では吉祥天。
〇カーリー:ヒンドゥーの女神で、戦いの神で、破壊と殺戮の象徴。ヒンドゥーの最高神シヴァの妻。

毎週金曜日(ラクシュミーの日)に、定期的に以下のサーダナを行います。入浴前に、オイルとターメリック・パウダー(ハルディ)を混ぜたものを身体に塗り、それから入浴します。

瞑想時に座る椅子には、黄色の布を敷きます。聖紐にターメリック・パウダーを振りまき、黄色い服を着て、プージャー(儀式)の間は、ガーヤトリー女神の絵や写真に、黄色の花を捧げます。女神に黄色のフルーツや穀物を捧げ、儀式の後には、プラサーダとして捧げ物をいただきます。

■ラクシュミーとしてのガーヤトリー女神を瞑想するときは、黄色のサーリーを纏い、象に座る女神を思い浮かべます。
最後に「シュリーム」(ラクシュミーのビージャ・マントラ)を追加して、ガーヤトリー・マントラを唱えます。

「オーム ブール ブヴァッ スヴァハー
オーム タットゥ サヴィトゥール ヴァレーニャム
バルゴー デーヴァッシャ ディーマヒー
ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤートゥ シュリーム」

これは次のような意味になります。
「母なる女神ガーヤトリー・ラクシュミーさま、
どうかわたしの献身をお受け入れください。
健康、富、喜び、平安をお与えください。
わたしのすべての願いを叶えてください。
ガーヤトリー・ラクシュミーに栄光がありますように。」

このサーダナを3ヶ月間、毎週金曜日に行います。女神ガーヤトリー・ラクシュミーによって、すべての障害は取り除かれ、願望が叶えられるでしょう。

子供を授かるため、産み分けの唱え方

流産で子供が授からない場合、男の子ばかり生まれるために女の子が欲しい場合、その逆で、女の子ばかり生まれるために男の子が欲しい場合など、このような特定の願望を叶えるためには、夫婦ともに以下のガーヤトリー・サーダナを実践するとよいでしょう。
夫婦ともに日曜日には断食をします。少量のフルーツ、フルーツ・ジュース、またはミルクなどは摂ってもよいでしょう。シャワーを浴び、授かりたい男の子または女の子を想いながら、次のプラーナーヤーマ(呼吸法)を10回行います。
両方の鼻孔から、深く息を吸い込み、息を止めた状態で、「オーム」と3つの「ヤム」(ビージャークシャラ、種子)を追加したガーヤトリー・マントラを心の中で次のように唱えます。

「オーム ヤム ヤム ヤム
ブール ブヴァッ スヴァハー
オーム タットゥ サヴィトゥル ヴァレーニャム
バルゴー デーヴァッシャ ディーマヒー
ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤートゥ」

そうして、息を吐きます。
「ヤム(Yam)」はヴァルナ(水の神)のビージャ・マントラです。ヴァルナは、性中枢にいる神です。したがって、ヴァルナに祈願することで、夫婦の肉体に必要な変化が起こります。
さてここで、手にサンダルウッドの数珠を持ち、白い服を着て、蓮を手に持っている子供の姿のガーヤトリーを思い浮かべてください。

瞑想の後、ミルク、蜂蜜と炊いたご飯を捧げ、聖母ガーヤトリーを礼拝します。そして、そのプラサーダ(神に捧げた食物)をいただきます。これには、祈りの果実をもたらすガーヤトリーのパワーが含まれています。すなわち、やがては、夫婦の間には望んだ子が授かるでしょう。その子は、健康で美しく、知性的で、長生きする子です。

聖母ガーヤトリーへの唱え方

全宇宙の聖母ガーヤトリーへの祈りは、信仰と献身を込めて唱えるならば、すべての願いを叶え、悟りへと導きます。

ナマステー デーヴィ ガーヤトリー サーヴィトリー トリパダークシャレー
アジャレー アマレー マータス トラーヒ マーム バヴァサーガラート
namaste devi gAyatrI sAvitrI tripadAkSare
ajare amare mAtas trAhi mAm bhavasAgarAt (ガーヤトリー・ストートラム第1節)

太陽の女神、三行詩の女神、永遠の若さと不死の女神、ガーヤトリーに帰依します。
母なる女神さま、生死の大海から、わたしをお守りください。』

■ガーヤトリー瞑想の実践
瞑想に最も適した時間帯は、日の出直前の早朝あるいは日の入り直前の夕方です。
瞑想のために、清潔で隔離された場所や部屋を選びます。
鹿皮、マット、あるいは布で、座る場所を準備します。
蓮華座(結跏趺坐、パドマーサナ)あるいは達人座(シッダーサナ)で座ります。

東または北の方角を向いて座るとよいでしょう。
一度姿勢を組んだら、動いてはいけません。マントラを唱えている間に霊的なエネルギーが全てのシステムに浸透する時、しっかりと姿勢を整え、鼻、頭、首は垂直に保ちます。

勇敢な気持ちを持ち、真理を悟るという強い決意で座ります。
部屋で樟脳(カンファー)あるいはオイルランプに火を点け、数分間それを注視します。目を閉じて、心の目を通じてその炎を眉間で視覚化し、ガーヤトリー・マントラを繰り返し唱えます。

マントラを唱えている間、マントラの意味を瞑想し、母なるガーヤトリー女神の御姿を祈ります:
ガーヤトリーは8音節が3行連なった合計24音節からなる宇宙のリズムです。
これは、サンディヨーパーサナーの間に瞑想される最も神聖なヴェーダのマントラです。

サンディヨーパーサナー(ガーヤトリー・ウパーサナー)は、ガーヤトリー・マントラによって呼び覚まされる至高の光と交信するための瞑想法です。

ガーヤトリー・ウパーサナーは、宇宙意識を獲得し、直感力を覚醒させるために行われます。
リグ・ヴェーダのガーヤトリー・マントラは、光への祈り、光輝への祈りです。
このマントラは、光としての神に捧げられ、太陽はこの光のシンボルです。
ガーヤトリー・マントラは、リシ(聖者)たちへ神から直接授けられました。
ガーヤトリーは、ヴェーダ(神の叡智の源)の母です。
このマントラは、宇宙意識の扉を開く鍵となります。

聖者ヴィシュヴァーミトラは、ガーヤトリー・マントラの預言者です。
ガーヤトリー・マントラは、リグ・ヴェーダ(III.62.10)に最初に登場し、後のヤジュル・ヴェーダ、サーマ・ヴェーダ、そしてウパニシャッドに登場します。ガーヤトリーは、太陽神の名であるサーヴィトリーとも呼ばれます。実際に、それは光としての神です。

このマントラは、太陽を通じての光の瞑想であり、それは人類全体への瞑想と同じものであるので、普遍性を持っています。
ガーヤトリーは三大神(ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ)の力を所有します。このマントラは、叡智、繁栄、清浄と解脱をもたらします。
このマントラの表面的な意味は「存在の主よ、意識の主よ、恵みの主よ、三界の創造主よ、私たちは超越的光であるあなたを瞑想します。どうか私たちの知性を照らして下さい。」となります。

以上の内容はサイト:https://sitarama.jp/ より転載&加筆しています

まとめ

マントラの唱え方を追求していくと、ドンドン本格化しインド化していきます。
そこまで追求しなくても大変効果があり、パワーがあるマントラだと思います。
ただし、気の向いたときに何となく唱えるのでなく、回数や時間を決めて唱えることで、威力をより感じることができると思います。基本的にはできれば108回唱えることが推奨されています。効果を最大化させるために1080回唱えるという方法もありますが、それを実行するには決意と環境が必要となります。

できる範囲から実践されることをおすすめします。